空手にまつわるお話

空手で筋トレは逆効果!?【年代によって重要度が違います】

空手で強くなるための筋トレについて知りたいなぁ。
空手における筋トレは必要なのかな?

この記事ではこういった疑問に対して、空手における筋トレに対する考え方と留意事項をご紹介します。

✔︎この記事の内容

・空手で筋トレは逆効果になってしまう理由
・年代別によって空手の戦い方は異なるため、筋肉の重要性も違う
・筋トレで失敗しないコツ

※当サイト「SORUSH!!」は伝統派空手(スポーツ空手ともいわれる)を専門で取り扱っています。
伝統派空手とはオリンピック種目になった空手です。

空手で筋トレは逆効果なのか

空手の試合において、子供と大人では戦い方が異なります。

✔︎空手の試合において、子供の頃から筋肉を付けたからといって有利になるとは限りません。

 

小学生の組手の試合ではメンホー(防具)を付け、スキンタッチでも違反となってしまいます。
しかし、大学生以上となるとメンホーは付けなくなり、スキンタッチなら得点が入ります。
また、大学生以上は高校生よりスキンタッチの基準が緩く、そこそこの接触なら得点となります。

 

伝統派空手は「寸止め」と言われることがありますが、大人の試合は全く当ていないわけではなく、「突き抜かないように当ててから止める」というような世界に変わります。

たったこれだけの差ですが、大学生以上では「力強さ」は有利に働くようになるのです。

例えば、熊が猛突進して来たときに、カウンターでパンチしたところで攻撃を潰されてしまいますよね。
もし仮に、熊が小学生の試合基準であるスキンタッチNGの寸止め攻撃しかしてこないのであれば、少しは対抗できると思います。

これらを踏まえ、空手家にはどういったトレーニングが望ましいのかを年代別に解説します。

【小学生】空手で必要な筋トレ

空手における小学生の試合で最も重要な要素は敏捷性です。

敏捷性が高ければ、形も組手もある程度勝てます。
そこに努力と技術が重なることで全国レベルになるといった感じです。

とはいえ、子供の敏捷性が高くないといって諦める必要はありません。

なぜなら「小学生が最も敏捷性やバランス感覚などの運動神経を鍛えることができる」ためです。

これらを鍛えるために最も効果的な方法は"多様な動きを学ばせる"ことです。

幼児の頃は、あらゆるものを触り感触を確かめることで感覚を覚えていきます。
このように、小学生のうちにより多くの動きを学ばせることで、敏捷性やバランス感覚が磨くことができます。

また、種類豊富な稽古は子供が楽しく練習をするモチベーションにも繋がるので、ハードな筋トレと比べ、メンタル的効果も得ることができます。

敏捷性やフットワークを鍛えるトレーニングについては「【空手】道具を使ったトレーニング方法【楽しみながら強くなる】」で解説しています。

【中学生】空手で必要な筋トレ

中学生ぐらいになると、個人差が出てくるので、個人にあったトレーニングが必要になります。

中学生ぐらいからはハード過ぎる筋トレでなければ徐々に行ってもOKです。

空手の技術的トレーニングに加え、基礎体力と少しの筋トレぐらいの配分が、効率的に中学生の成長に繋げることができます。

とはいえ、空手の稽古のみでも中学生にとって必要な筋肉は十分につくので、無理に筋トレを稽古に組み込まなくても大丈夫です。

なお、筋肉を付け過ぎると身長が伸びないと言われることもあります。
しかし、この点に関しては「筋肉の力より骨が伸びる力の方が強いため、身長には影響がないだろう」という見解が有力とされているので安心してください。

【高校生】空手で必要な筋トレ

高校生ぐらいになると、強い負荷にも耐えられる身体ができてきます。

また、高校生の試合からは、形、組手ともに筋力が有利に作用するようになります。

そのため、技術面、体力面の他に、筋トレもじゃんじゃんしてOKです。

ただ、筋肉は大人になってからでも大いに付けることはできすが、技術の吸収は若いうちの方が早いです。
技術を若いうちに出来るだけ多く吸収をしておいた方が効率的です。

注意すべき点としては、空手にとって必要な筋肉は、空手の稽古で付けるのが基本であり、筋トレはあくまで"補助"という意識を持ちましょう。

【大学生以上】空手で必要な筋トレ

大学生以上の組手は「あたりの強さ」が必要になります。

そして、形においても「パワー」がかなり重要視されるようになります。

ただ、闇雲に筋トレをすればいいというわけではないのが難しいところです。

そこで、「パワー」について物理学的観点から一度見てみましょう。

✔︎「パワー」は以下の公式で求めることができます。

パワー(仕事率)=力(筋肉量)×速度

この公式より、より大きなパワーを出すためには「筋肉をしっかりと付けて早い速度で運動する」ことが大事といえます。

しかし空手は、筋肉を付ければ付けるほど早い速度で運動できるわけではありません。

空手に不必要な筋肉はスピードを阻害してしまう原因にもなってしまいます。

空手の稽古のみで筋肉を付けることが最も理想的です。
しかし、それだと筋肉の急成長が望めないので、補助で筋トレをするイメージです。

大学生以上の大人の試合で上位を狙うには筋力が必要なのは間違いありませんので、普段の稽古にプラスして筋トレをするのが望ましいです。

筋トレで失敗しないコツ

筋トレで失敗しないコツとして大事なことは「腕力のみを強化しない」ということです。

先ほど「パワーを出すためには速度が重要」ということを説明しました。

そして、そのスピードを出すためには下半身の強化がとても大事です。
下半身の強さは、踏み込む時の強さなどの強化に直結します。

さらに、空手をやっている方ならわかると思いますが、立ち方ひとつで技の威力が変わります。
つまり、パワーを出すためには下半身の筋力が大事といえます。

また、体幹もやはりとても大事なので、同時に鍛えてあげると効果的です。

体幹の強さは空手の動きを邪魔する筋力はつきませんので、積極的にトレーニングに組み込みましょう。

もちろん、腕力を全く鍛えなくてもいいという話ではありません。
ご自身の体格にあったトレーニングを実践してください。

☆筋トレで失敗しないコツ☆
・腕力ばかり鍛えない。
・下半身の筋力強化をする。
・体幹トレーニングも重要。
・基本は空手の稽古で筋肉を付け、筋トレは補助で行う。

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