このように、空手=瓦割りというイメージを持っている人が多いようです。
私も周りの人に空手をやっているというと「瓦を割るの?」と聞かれることがよくあります。
しかし、実は空手家は瓦や板を割ったことが無い人がとても多いです。
(フルコンタクト空手はPRや試合で割ることはあるらしいです。)
そこで本記事では空手の種類を示し、流派一覧を特徴を添えて解説します。
本記事の内容
・空手の流派一覧とその特徴
※当サイト「SORUSH!!」は伝統派空手(スポーツ空手ともいわれる)を専門で取り扱っています。
伝統派空手とはオリンピック種目になった空手です。
空手の種類は大きく2種類
空手は大きく分けると2種類あります。
・フルコンタクト空手
まずはこれらの特徴を解説し、その後にわかりやすい比較も行います。
※伝統派空手という呼び方は正式な名称ではありません。フルコンタクト空手と区別するために便宜上で"伝統派"と読んでいます。
伝統派空手の特徴
・高校や大学の部活はほとんどが伝統派空手
・組手はいわゆる寸止めルール
・形がとにかく美しい
・瓦や板割りはしない
ここで、伝統派空手の形と組手の試合のルールを簡単にまとめます。
なお、より詳しい空手のルールについて知りたい方は「空手の形(型)と組手のルール【これを読めば完璧】」をご覧ください。
伝統派空手の形のルール
形は相手を仮想した突きや蹴り、受け(防御)などの演武です。
「空手に先手無し」とも言われるように、攻撃から始まる形はありません。
必ず「受け」から始まります。
そして、形はダンスや演劇ではありません。
伝統的な価値を守りつつ、格闘技の点から現実的ではならないとされています。
試合ではその技が正確に出せているかが判断されます。
それに加えて、力強さやスピード、バランスなども評価されます。
しかし、形は少しバランスを崩しただけでも負けてしまいます。
選手はその緊張感とも戦っているのです。
伝統派空手の組手のルール
組手は1対1で戦います。
先に8ポイント差をつけた方が勝ちです。
時間は3分で、終了の時により多くの得点を取っていた方が勝ちです。(子供の試合の時間はもっと短いです。)
また、時間が終了した際に同点だった時は「先取(一番最初にポイントを取った)」を取っていた方が勝ちとなります。
そのため、一番最初の得点はその後の試合運びにも影響が出てきます。
なお、次のように攻撃部位と技の難易度によって獲得するポイントは異なります。
2ポイント(技あり):中段への蹴り技
3ポイント(1本):上段への蹴り技、投げた(倒した)相手への突きや蹴り技
危険な技や卑怯な技は違反となり、繰り返すことで反則負けとなる
フルコンタクト空手の特徴
よく耳にする極真空手はフルコンタクト空手です。
顔への手や肘での打撃と投げ技は禁止です。
(防具付き空手と呼ばれるフルコンタクトは顔への手や肘での攻撃もありです。)
攻撃可能部位に「突き」「蹴り」等を決め、相手を3秒以上ダウンさせるか、戦意喪失にさせた場合、「一本」勝ちとなります。
また、3秒以内に立ち上がるか、抜群のタイミングで倒れた相手に決めの動作をすれば「技有り」となり、2回以上は「一本」とみなされます。
身体の強さはもちろん、相手の打撃を受けても戦意喪失せずに戦う心の強さが重要です。
一撃の力強さと、それを耐える肉体・精神力が魅力的です。
伝統派空手とフルコンタクト空手の比較
両者は全くの別物です。
・伝統派空手は正確に技をコントロールし、当てすぎてはいけない
この2点が一番大きく異なる点です。
サッカーとバスケはボールをゴールにシュートするという点では同じですが、ルールは全く異なります。
空手も同様に全然違うのです。
フルコンタクト空手が顔への突き攻撃を解禁
極真から派生した正道会館というフルコンタクト空手があります。
正道会館を立ち上げたのはK-1の創設者でもあるお方です。
先日、その方がこういったツイートをしました。
僕達は顔面攻撃を解禁します❗️
— 石井和義 (@ishiikazuyoshi) February 14, 2020
中段突きも上段突きを同じ1ポイントとすることで、身長体格差ある選手も公平に戦えるルールとした。武器ならば腰を入れた中段が致命傷となる。
世界の空手はこのルールになる!#空手 #正道会館 #格闘技 pic.twitter.com/6FBbinaoqa
装着している拳サポーター(グローブ)は伝統派空手のもを使用し、クローンヒットで得点となります。
伝統派空手と正道会館の組手のルールの違いは次のとおり。
・正道会館は技はクリーンヒットで得点になり、全て1ポイント
・正道会館は相手にダメージを与えて戦意喪失させたら勝ち
解禁されて間もないので、今後どんどん発展していく推測されます。
伝統派空手とフルコンタクト空手のどちらが強いのか
「伝統派空手とフルコンタクト空手のどちらが強いのか」
こういった論争がインターネット上で度々繰り広げられます。
しかし、先にも説明したとおり、同じ空手であってもこれらは全くの別物です。
伝統派空手のスピードや多彩な技の駆け引きの凄さは、実際に体感しないとわからないでしょう。
反対にフルコンタクト空手の凄まじい一撃の強さは相当なものです。
お互いに強みも弱点もあるので、それを比べても仕方がないのです。
結論、どちらも強いです。
空手の流派一覧
ここからは当サイトで専門的に取り扱っている伝統派空手についての説明となります。
空手には流派というものがあります。
流派とはハリーポッターでいう「グリフィンドール」や「スリザリン」のようなものです。
空手は4つの流派が主流です
・松涛館流
・糸東流(糸東会)
・和道流(和道会)
これらを総称して四大流派といい、それぞれ流派には特徴があります。
空手の流派の特徴
流派によって空手の基本が異なります。
足の立ち方が異なったり、攻撃の受け方などが異なります。
ただ、形は流派によって特徴が大きく異なります。
そこで、流派による形や基本の特徴をまとめると次のとおりです。
松涛館流:ダイナミックで力強さでは他を寄せ付けない流派
糸東流:松涛とは対極に位置し、スピード感溢れる空手が特徴
和道流:無駄な動きを極力減らし、効率的に技を繰り出す流派
なお、流派ごとの試合もあれば全て集まっての試合もあります。
オリンピックは全ての流派が集まっての試合です。
道場を選ぶときは空手の種類と流派をチェックするべき
先ほども述べたように、伝統派空手とフルコンタクト空手は全くの別物です。
また、流派によって特徴もあります。
なお、道場を選ぶときは空手の種類は必ずチェックしましょう。
そして、形に興味がある人は流派も合わせてチェックした方がいいです。
なお、道場の選び方については「空手道場の選び方【最初に選ぶ道場は超重要です】」で詳しく解説しています。