「空手の正拳突きをやってみたい」
「正拳突きのコツを知りたい」
このように、空手の正拳突きをかっこよく突いてみたいものです。
この記事は、空手をまだやったことがないひとから、空手中級者に向けて書いています。
空手の形の元世界チャンピオンの監修の元、説明していきます。
今回もよろしくお願いします。
どうぞ、よろしくお願いします。
空手の「正拳突き」は最もスタンダードな突きです。
そして、正拳突きは最も基礎であり、それでいて奥が深い技です。
オリンピック選手でも、さらに上手な突きができるように誰よりも日々練習に励んでいます。
正拳突きを極めようとすると簡単なことではございません。
ただ、初級者〜中級者はちょっとしたコツを掴めば、圧倒的に上達することができます。
この記事を読むことで、正拳突きの仕組みを理解し、コツを掴むための一助になれば幸いです。
※当サイト「SORUSH!!」は伝統派空手(スポーツ空手ともいわれる)を専門で取り扱っています。
伝統派空手とはオリンピック種目になった空手です。
空手の正拳突きのやり方
正拳突きとは、図で示した手の部位で突くことを言います。
ここを使って突くことが「最も相手に与えるダメージを最大限にし、また自分の拳の怪我も抑えることができる」のです。
とはいえ実際のところは、空手の組手は、もの凄いスピードの中で攻防を行うため、毎回この部位で技を決めるのは至難の技です。
ただ、稽古(特に基本稽古)ではこの部位で"突くクセ"をつける必要があります。
手首が上下左右に曲がった突きは、効果的な技が出せないばかりでなく、自分自身の怪我にも繋がってしまうためです。
空手の最もスタンダードな突きが正拳での突きです。
そのため、わざわざ「正拳突き」とは言わないのです。
例えば、バスケのジャンプシュートには「ワンハンドシュート」と「ツーハンドシュート」とうシュートがあります。
これは片手で投げるか、両手で投げるかの違いです。
このうち、男子バスケはワンハンドシュートがスタンダードなのですが、毎回「ワンハンドシュート」とは言いません。
ワンハンドシュートもツーハンドシュートも、同じ「シュート」と言います。
このように「正拳突き」という言葉は空手界ではあまり使われておらず、「突き」とのみ表現されます。
正拳突きの方法
正拳突きの方法は非常にシンプルです。
片方の手を前に突き出して、もう片方の手は脇腹のあたりに引いてくるだけです。
①両手を握る
②片方の手を胸の中央に突き出す(手の甲が上)→これを「突き手」という。
③もう片方の手を脇腹のあたりにつける(手の甲が下)→これを「引き手」という。
④引き手側の肘をしっかり背中の方にしめる
⑤ ①〜④の手を瞬時に入れ替える
最初はやりにくいかもしれませんが、すぐに慣れますよ!
正拳突きのコツ
ただ、闇雲に練習すればいい訳ではなく、正しい「コツ」を掴みながら練習することが大事です。
正拳突きにはコツがあります。
大学のセンター入試を受けるとき、一人で頑張って勉強にするより塾に通った方が効率的です。
正拳突きも、頭でコツを理解してから練習をした方が上達は早いです。
道場や流派によって多少やり方が異なると思いますが、今回ご紹介するコツは誰でも使えます。
①腰の回転を利用する
②引き手を強く引く
③肩の力を無駄に入れない
①腰の回転を利用する
腰の回転を利用する=腰を切るといいます。
当たり前ですが、身体は頭の先からつま先まで、ひとつに繋がっています。
突く動作において、身体の中で最も利用できる部位が腕です。
しかし、腕だけではどうしても筋力が不足してしまいます。
それを補うために腰の回転の力を利用するのです。
これを上手に利用することで、力強くスピードがある正拳突きを突くことができます。
しかし、次に問題となるのが「上手な腰の切り方」です。
上手に腰を切るには、腰へと繋がっている足が重要になります。
後ろの足が伸びる力を利用する、というイメージをして練習してみてください。
②引き手を強く引く
TT兄弟のように腕を真横に広げてみてください。
そうしたら、腕が一本に繋がっていることをイメージできると思います。
腕は繋がっているので、引き手も重要になるのです。
では、綱引きを想像してみましょう。
綱引きは両端から引っ張られているため、「じわじわ」と綱が動きます。
しかし、片方が引っ張るのをやめれば、「速い速度」で綱が動きます。
このように、正拳突きにおいても「引き手が突き手の邪魔をしない」ようにすることが、とても大事なのです。
しっかりと脇をしめて、素早く引き手をとる意識をしてみてください。
③肩に力を無駄に入れない
全身に力を込めた方が強く突くことができそうですが、残念ながらそれは間違いです。
特に肩の力は入れすぎると付きの邪魔をしてしまうのです。
全く肩に力を入れないわけではないのが難しいところです。
どうして肩の力を入れすぎるとダメなのか、物理学の話を少しだけしますね。
「力強い突き」は下の公式で求めることができます。
運動量(力強い突き)=質量(筋肉や脂肪)×速さ
質量は筋トレなどをして変えるしかありません。
しかし、速さは筋肉量だけでなく、身体の使い方で変えることができます。
肩の力を入れすぎると、筋肉が固まってしまいスピードを阻害してしまいます。
すなわち、運動量が小さくなってしまうと言うことです。
そのため、肩の力は入れすぎないイメージで練習してみてください。
なお、拳の握り方はYouTubeで解説しています。
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